HOME コラム南欧風住宅の外観

南欧風の住宅外観

南欧風住宅の外観

南欧の住宅にもいろいろな形のものがありますが、いくつかの特定の要素を組み合わせて造られているように思います。以下の4つの要素が私たちが思う南欧風住宅の頻出アイテムです。

全てを実現することは難しいかも知れませんし、現地でも全ての要素を取り入れているわけでもないようです。ですので、住まわれる方の好みでいくつかの要素を組み合わせて造るお住まいが、ご自身にとっての南欧風住宅になるのではないかと思います。

彩り豊かな瓦屋根: 瓦に苔が生え、また瓦そのものが変色しているため、紅葉したようなカラフルな色あいです。

漆喰や石造りなど天然素材を用いた外壁: 白やクリーム色の漆喰壁、石造りの壁が抜けるような青い空によく合います。

伝統を受け継ぐアーチ形の開口部: ローマ帝国時代の凱旋門以来、地中海地域の伝統を受け継ぎます。

スチール製の手すり: 手すりには花が咲いた鉢植えが飾られることが多くお住まいに色どりを加えます。

彩り豊かな瓦屋根

目を引くもの　それは瓦屋根

地中海地方の住宅で最も目を引くのは瓦屋根です。オレンジ、レンガ色、黄色、白そして黒など印象派の絵画のように美しい色彩を放つ様子は、まさに見る人の心をひきつけます。

瓦屋根は家の歴史

これは、何世代にもわたって家が引き継がれて行く間に、瓦が変色したり苔が生えたり、または差し替えた瓦の色が微妙に異なったりするために、紅葉したようなきれいな屋根に変化して行きます。
日本ではこのような屋根はあまり見ることができませんが、地中海地方ではこのような瓦屋根をとても大事にし、ほこりを持って受け継いでゆきます。
そして、このような色調を持った瓦が製品化されていて、新築時には好んで利用されます。

: 南欧風住宅のポイントは屋根の瓦。最初は素焼きのオレンジ色ですが、変色したり苔が生えたりするため紅葉したように美しくなります。経年変化によって変色したお住まいです。

: リフォームで屋根を葺き替えています。石造りの壁が経年変化で味わいのある色に変化していますが、その壁ともよくなじんでいます。現在はこういった色合いの製品が購入できます。

: 瓦の原点は素焼きの瓦。成形し、乾燥した後そのまま焼成するとオレンジ色（レンガ色）に焼きあがりますが、焼成前に部分的に白と黒の色ムラを生じるように彩色した製品を用いた施工例です。

: このお住まいの瓦は当社でも取り扱っている現代の製品です。1枚の瓦に3色が色づけされていて、あたかも歴史を経た屋根のように見えます。瓦はデザインが細かい方が美しく見えます。

: 窓枠、手すり、外壁と、全て白で統一されています。壁面端部が屋根よりも高くなっているため、「うだつ」が上がっているようにも見える個性的な住居です。

: 現代の製品を利用した新築物件です。クリーム色、オレンジ色、黒のまだらがバランス良く屋根を彩っています。太陽の光が強いと白っぽく、弱い時には色が濃く見える傾向があります。

: 日本では暖炉を使う習慣がありませんが、現地のお住まいではかなりの確率で屋根から煙突が出ているお住まいを見かけます。拡大画像でよくわかります。

: 円形の屋根も地中海地方ならではのデザインです。工事する段階では難しい部分もありますが、家の印象を大変柔らかくする効果もあります。

: 製品によっては、このように華やかなイメージの屋根に仕上げることも可能です。基本的にはスペイン産の場合は単色での利用をお勧めしますが、このケースは3種類を利用して施工しています。

: 一般的に瓦は焼成すると赤くなりますが、このように焼成後に白くなる土質もあります。経年変化で変色しコケが生え、自然の色ムラを堪能することができます。経年変化によって変色したお住まいです。

note: 南欧地域の家で好んで利用されるこのような瓦の代表例がスペイン産の瓦です。

漆喰や石造りなど天然素材を用いた外壁

地中海地方の外壁素材

地中海地方の住宅で瓦屋根とともに特徴的なのが漆喰などの天然素材を用いた家です。日差しを受けて白く映える様はこの地方ならではのデザインです。

漆喰壁は汚れにくい

日本国内では旧家の蔵などで漆喰壁をよく見かけますが、白い外壁は汚れやすいものという印象があります。ですが、きちんと対策すれば、漆喰壁は思ったほど汚れることがありません。
なぜかというと、漆喰が強いアルカリ性を示すためにカビなどの微生物を繁殖させない性質を持っているからです。石造りやサイディングの外壁も同様に対策次第で汚れを防止することが可能です。